・最終更新2006年6月 15日
・本質をついてきているのは読売と沖縄タイムスと赤旗/小さな事故への過剰反
応・・・
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■現在の注目点■
・事故原因は制御
ソフトの誤作動かブレーキ系統か
・事故責任は製造側(シンドラー社)にあるのか保守管理側にあるのか
・行政(
・シンドラー社の危機管理体制
・行政側の危機管理体制
・全国8834基のシンドラー社製のエレベーターはどうなるのか
→大阪はやっぱり予算不足(税金は職員と過剰な生活保護に・・・)
→保守はシンドラーに一括?OR各地方自治 体に国から買い替え助成金?
→「エレベーターの保守はメーカー一括」立 法がなされれば保守業者廃業へ
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■最新情報
[読売新聞の報道-エレベーター業界の閉鎖体質]
・現状では情報ひき継ぎを義務付ける法令はない
→国土交通省は、エレベーターのトラブル情報の引き継ぎや情報開示など、新たなルール作りを進める方針を固めた。
・エ
レベーターは国内で60万〜70万基が稼働中。新規設置分のうち、三菱電機や日立製作所など大手5社が9割超。設置後の保
守管理も系列会社が受託するのが圧倒的に多い。
・近年は入札で管理会社を決める官公庁を中心に、安価に業務を請け負う独立系の食い込みが目立つ。
・独立系18社で組織する「エレベーター保守事業協同組合」(
・独立
系保守管理会社の社長「メーカーは不具合情報を決して、系列以外の管理会社に漏らさない」
・関係者によると、管理会社が交代すると、元のメーカー系がエレベーターの
かごの上部にある動作点検用のスイッチを取り外して
いったり、閉じこめ時にドアを開ける専用キーを売らないなど、様々な“締め付け”が始まるという。
・独立系保守管理会社の社長「管理会社に黙って
メーカーが機械を直していくこともある。機種に欠陥があっても公表されることはない」
・2002年には国内最大手の三菱電機系の「三菱電機ビルテクノサービス」
が、独立系に対する保守部品の納入をわざと遅らせたり、不
当な高値で売ろうとしたとして、公正取引委員会から排除勧告。
・「日本エレベータ協会」は、「情報の引き継ぎなどの問題は、管理会社を変
更する際、所有者の責
任で対処すべきだ。メーカー側の問題ではない」
・ケン・スミス社長は12日の会見で、系列外の管理会社2社への情報提供がなかったことについて、「業界ではそれが通
常のやり方だが、そういう要求があるまで何もしなかったのは落ち度だった」(以上、読売新聞)
[港区のエ
レベーター不具合]
・
→今年四月二十七日には御成門中学校で、生徒、教員二十人が約三十分間、閉じ込められるトラブルも
あった。区は管理するエレベーターを緊急点検中。
→御成門中では保守業者
の緊急出動が昨年度、計十七回に上り、閉じ込められたケースも数回あったという。同中では現在、トラブルのあったエレベーターの運転を停止。
→「シンドラーエレベータ」製では、港資源化センターと台場高齢者在宅サービスセンターで、「閉」のボタ
ンを押しても閉まりきらないなどの事例があった。(以上、
読売新聞)
[港区の危機管理体制]
・エレベーター事故で、発生当日、武井雅
昭・
・区は過去に起きたトラブルについても、管理運営する区住宅公社から連絡を得ていなかったことが判明、住宅設置者としての責任を問題視する声もある(以
上、読売新聞)。
[米、エレベーター事故原因]
・米ニューヨークで04年8月、シンドラーエレベータ製のエレベーターが急上昇し男性が死亡した事故は、ニュー ヨーク市の調査の結果、ブレーキ系統に使われていたねじの緩みが原因だった。
→エレベーターの維持管理は同社が担当。事故の約2カ月前に点検を済ませ「問題なし」としていたが、
ねじの緩みが原因でブレーキが利
かなくなり、エレベーターが急上昇しビルの天井部分に激突する事故につながった。
→ねじはブレーキの役目を果たす部分に使われるパイプを接合するもので、緩みが原因でパイプが外れ、
制御不能になった。(以上、東京新聞)。
[沖縄、エ
レベーター事故原因]
・沖縄都市モノレール
→
→同県によると、通常は外側ドアが完全に閉まるとロックがかかり、電気信号を発して動き出す。トラブ
ルの際は、調整不備からロックがかからず、ドアが閉まっ
たまま動かなくなった。
→同モノレールでは、古島駅と赤嶺駅(
[事故原因続報]
・エレベーターのブレーキ部分のボルトに緩みがあっ
たことが新たに判明(日経)。
・アーム部分やバネには異常がなく、ブレーキパッドの摩耗
も許容範囲内だったが、ブレーキディ
スクに新旧の無数の傷があることが新たに判明(産経)
[港区役所訪問]
・シンドラーエレベータ(東京)のスイス本
社エレベーター・エスカレーター事業最高責任者のローラン ド・ヘス氏と日本法人のケン・スミス社長らが13日、武井雅昭
・ヘス氏「社員4万人が心を痛めている。当初は警察への対応
で精いっぱいだった」「遺族、住民らにエレベーターへの恐怖感を与えてしまったこと
をおわびする」
[住民説明会出席]
・シンドラーエレベータの社長らが13日夜、事故のあった「シティハイツ竹芝」が入る建物で開かれた住民説明会に初めて出席し、住民
らに謝罪。
・同日昼には、来日中のスイス本社幹部と社長らが亡くなった高校生宅を訪れたが、遺族は面会を拒否。(以上、読売)
[住民説明
会(朝日新聞バージョン)]→参考:KY事件
・説明会に出席し
たのは、日本法人のケン・スミス社長。来日中で前日の記者会見には出
席したスイス本部エレベーター・エスカレーター部門の
ローランド・ヘス最高責任者は同席しなかった。
・事故原因について同社側は、「警察に協力して原因を究明中」。
・約3時間に及んだ住民説明会では冒頭、スミス社長が約50人の住民に向かって、情報の開示が遅れたことと初期対応の悪さを謝罪し、
頭を下げて1分間黙祷 (もくとう)した。
・住民からは「なぜ、ヘス氏が出席しないのか」「今ごろになって、なぜ出てきたのか」といった質問。
・スミス社長「私はヘス氏から全権を委任されて来た」と回答。これに対して、説明会後の会見に同席した武井雅昭区長は「住民に直接お話しし
た方がよかった」と批判。
・説明会ではこのほか、同社製エレベーターの事故が多いことなどへの質問も。
・スミス社長はまた、同日昼に事故現場を訪れた時の印象を「1人の命が失われたことを重く受け止めた」。
・遺族との面会を断られたことについては「お
会いした上で、どんなに苦しんでいらっしゃるかを察した上でお悔やみを申し上げたかった。また再度伺いたい」
・事故以来、ほとんどエレベーターを使っていないという50代の女性は「通り一遍の答え
しかなく、心がこもっていない。こんな人たち
がつくったエレベーターに乗っていたかと思うと改めて怖くなった」。
・30代の男性は「マスコミにうるさく言われたから来たというだけ。
区長とは会うのに住民とは会わないというトップの態度ににじみ出
ている」と話した。
・住民説明会に先立ってシンドラー社幹部は同日、事故現場を訪れ、献花した。(もちろん朝日)
・都市再生機構が管理する
→指定階(11階)に止まらず、最上階(14
階) フ
ロアの約50センチ上にずれて停止し、住民が閉じ込められるトラブルを2度起こしていた。
→閉じこめられた住民
2人は約20分後に自力で脱出した。1日も同じエレベーターで、11階を押した住民が14階の同 じ位置で閉じこめられた。
→シンドラー社はエレベーターの心臓部である制御基板を交換。同機構は同
日までに重大なトラブルとして警
視庁に情報提供した(以上、読売新聞)。
→同市消防局の隊員らが駆けつけ、約20
分後に救出されたが、女性1人が気分が悪くなって病院に運ばれた。
けが人はいなかった。
→生田署などによると、エレベーターは、日本オーチス・エ
レベータ社製で定員9人。同社製のエレベーター
は、同日朝に同市
[大阪の緊急調査結果]
・シンドラー社製のエレベーター事故を受け、
→00年以降に導入された市営住宅の4人乗りに絞って、03年以降に人が閉じこめられた事故の発生状
況を比べると、シンドラー社製は122基に対し
13件
→他の2社の計112基に対する4件の約3倍の発生率となっていた。扉の
開閉不良などのトラブルは146件で、他の2社の計20件の7倍超だっ
た
→一方、シンドラー社以外の製品でも、20年以上前に設置
された450台で不具合が多発していることがわかった。
→導入時期にかかわら
ずにトラブル発生率を比べると、シンドラー社製は164基に対し190件で116%、他の計10社製は1683基に対し2512件で149%だった。
→老朽エレベーター対策について、
[衆院国土交通委員会委員がマンション視察]
・衆院国土交通委員会の委員らが十三日、同マンションを視察。
・委員らは、事故の起きたエレベーターについて、製造会社「シンドラーエレベータ」、保
守管理会社「エス・イー・シーエレベーター」、
・シ社は、エレベーターの保守管理は「マニュアルがなければできない」と
し、保守管理会社から「マニュアルを要求されたことはない」と
委員らに説明。
・一方、エス社は「マニュアルは必要ない」。
両社の主張の違いについて、区と公社は把握していなかった。(しんぶん赤旗)
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■これまでのまとめ■
■シンドラーエレベータ社(→ウィキペディアで
は削除依頼)
[本部スイス、日本法人の前身は日本エレベーター工業]
・本部スイス、110カ国に販売網を持ち、エレベーター業界では世界第2位。日本本
社は
・日本法人は1935年創業 の「東和エレベーター工業所」(1954年「日本エレベーター工業」
に改称)を1985年に買収。
・国交省によると、日本のエレベーター業界でのシ ンドラー社の市場 占有率は約1%。設置台数は全国で7000基程度。
※日本におけるシェア(占有率)1位三菱電機、2位日立製作所、3位東芝エレベータ、4位日本オーチス、5位フジテッ
ク(この5社で90%)
→「日本エレベーター工業」製を含め、秋田県 を除く46都道府県に8834基あることが9日、同社が国土交通
省に提出したリストで分かった(以上、東京新 聞)。
[低コストで公共施設に実績]
・他社メーカーに比べ2・3割安い販売価格。日 本における施工実績は公共施設が多数。
・全国シェア1%に対し、UR(都市再生機構、旧公団)住宅は4%、東京都営住宅では、二千
九百四十二基中三百四十四基で11%以上(しんぶん赤旗)
→公共工事を受注した際、基準以下の低価格だったため、調査対象となったケースが2年間で 少なくとも6件あったことを国土交通省が公表(東 京新聞)。
・保守管理費の安
さ、低コストを
事故前のHPではアピール( →事 故前の
HPより)
参考:シ ンドラーエレベータ 公共施設に集中なぜ(ジャパ
ン・インフォメーション・ネットワーク・ビジネス・ニュース)
参考:エ レベーター事故は、建設業界の歪みから生まれたものではないか(ValuePress! プレスリリースより)
■事故後の シンドラーエレベータ社
[日本法人のコメント・会見拒否・住民説明会出席拒否・国
交省無 視でマスコミを敵に]
・事故直後「被害者のご冥福をお祈りし、ご遺族に哀悼の意を表します。原
因 究明のため、警察の捜査に全力を挙げて協力している」
・事故直後「事実関係をはっきりさせ、記録を調べてから話したい」
・住 民説明会への出席を拒否。区長からの要請にも応
えず(朝日新聞)。
→説明会欠席の理由について同社は「捜査に影響する可能性がある」(読売新聞)。
・5日、国土交通省がシン ドラー社に情報提供を求めたのに対し、「顧
客情報を提供すれば個人情報保護法に違反し、顧客から訴えられる可能性がある」と
拒否(読売新聞)。
→その後情報提供に応じる。国土交通省は7日、事故機とほぼ同型の12基の所在地を公表(朝日新聞)。
・6日、東工大のエレベーター問題発覚「いずれかの段階で記者会見を開いて対応したい」(朝日新 聞)
・7日「事実が公表された時点で、シンドラーの名前が大きく報じられるこ
とはなくなると確信しています」
・7日「世界でシンドラーの製品を毎日、7億
5000万人の人が利用しています。シンドラーの製品は業界の高い基準で設計されています」(以上、東京新聞)。
・7日「シンドラーエレベータ」社が東京都の事情聴取に対し、都内の同社製エレベーターの設置個所のリスト提出を拒否。
都によると、同社は拒否の理由を「会社の方針」(読 売新聞)。
・国土交通省は、
全国の都道府県に対しシンドラー社製のエレベーターを緊急
点検するよう指示(TBS)。
・警視庁は7日夕、住宅を管理する
→スイスのシンドラー・グループ本部は7日「(捜
索実施は)承知していない。事故については捜査が終了し、原因が判明する
までコメントできない」(広報 部)(秋田魁新報)。
・9日、「シンドラーエレベータ」の幹部国交省への説明を終えた後、待ち
構えた報道関係者への対応を拒否、国交省2階の住宅局資料室に約3時間閉じこもる。
→幹部は「身の危
険を感じた」と
会社に携帯電話で連絡。同社が110番したため 警視庁麹町署員3人が同省に駆けつける。
→国交省の担当者が説得したが「コメントがで
きる立場ではない」「映像を撮られたくない」などと話 し、記者らが離れるまで室内にとどまる意向を示した。
→この日を含め、同
社は事故後、記者会見を開
かず、事故が起きたマンションの住民説明会も欠席。
→同社は午後6時すぎ、警視庁の家宅捜索を受けた
7日に本社前で読み上げた社長名のコメントを、日付だけ9日に変え報道各社 に提供(以
上、日刊スポーツ)。
参考:シンドラー幹部国交省で110番騒ぎ(ジャパ
ン・インフォメーション・ネットワーク・ビジネス・ニュース)
・9日、「シンドラーエレベータ」製のエレベーターが、前身の「日本エレベーター工業」製を含
め、秋田県を除く46都道府県に8834基あることが、同社が国土交通省に提出したリストで分かった。
→国交省によると、東京都の1703基が最多で、
大阪府1292基、愛知県1006基な
ど。6096基は同社が保守点検をしている(東 京新聞)。
参考:HP
でのコメント
[マスコミによる海外事故報道]
・2004年にタイムズスクエアにある高層ビ ル内のエレ
ベーターで死亡事故。エレベーターが突然急上昇し最上階の
37階の天井に激突、男性死亡(TBS) 。
→ニューヨーク市の事故報告書によると、非 常用ブレーキのレバーがボルトの緩みで外れ、エレベーターを停止 不能の状態にしたことが原因(TBS)
。
・香港で2002年に男児が乗ろう
として扉が開いたままゴンドラが上昇、今回同様に挟まれて死亡(サンスポ)。
・中国でもシンドラー社製エレベーターで北京と重慶で少なくと
も2件の死亡事故。
→中国の報道など によると、北京の事故は02年9月に発生。マンションのエレベー
ター工事中 にが突然動きだし、作業員が挟まれ死亡。
→重慶では97年 9月、医薬品会社のビルでエレベーターのドアが突然閉まり従業員
を挟んだま ま上昇。従業員は死亡した(以上、サンスポ)。
参考:シ ンドラー 社のエレベーターの事故やトラブルは海外でも相次ぐ(朝日新聞)。
参考:でたらめシンドラー 世界中で 事故 (ジャパ
ン・インフォメーション・ネットワーク・ビジネス・ニュース)
[スイス本部のコメントが火に油を注ぐ]
・「シンドラーエレベータ」のスイスにある親会社は8日、「エレベーター
の設計に問題はない」としたうえで、原因は整備が
不十分だったり、利用者の乗り降りの仕方に問題があった可能性があると主張(NHK)
。
参考:スイスの本社「管 理会社と港区に責任」 (TBS)
[シンドラーエレベータ、グループ幹部が訪日]
・シンドラーエレベーターのグループ本部(スイ
ス)は9日、同グループ幹部が訪日して来週初めに記者会見すると述べた。
→訪日する幹部の 肩書や具体的な日程につ いては「現時点では公表できない」。
→幹部が報道陣へ の説明を拒んだことなどについて「広報上の対応に問題があったこ
とは 承知している」と述べ、改善に努める方針を明らかに(以上、日刊スポーツ)。
[シンドラー社初会見]
・12日、製造元のシンドラーエレベータのスイス本社幹部が来日し、都内のホテルで記者会 見。事故後に同社が記者会見するのは初めて。
・会見には、スイス本社のエレベーター・エスカレーター事業の最高責任者ローランド・W・ヘス氏、日本法人のケン・スミス社長、
同社新設事業本部の西村智行本部長らが出席。
・冒頭、ヘス氏がスミス社長と連名のコメント「被害者の冥福を祈り、遺族
に哀悼の意を表します」
・また、「事実確認に重点を置きすぎたため情報開示が遅れてしまい、遺族や住民の皆さまらにおわび申し上げます」と初めて謝罪。
・「シンドラー社が『死のエレベーター』を製造したような印象を与えたこと
を深くおわびします」(シンドラー・マネージメント ローランド・ヘス氏)
・スミス社長はこれまで住民への説明会に出席しなかった理由について「原因
が究明されていなかったから」と説明。今週中にも説明会へ出席する意向を明らかに。
・保守・点検は、別の会社が行っていたエレベーター。シンドラー社側は、
「問題はあくまで、メンテナンスにある」と強調。
・「シンドラー社のエレベーターの設計ミスで死亡事故は一度も起きていませ ん」
・「上昇中にドアが開いた(今回のような)ケースは、エレベーターを設置し
たときの問題、またはメンテナンスの問題であることが多い」(シンドラー・マネージメント ローランド・ヘス氏))
・「我々の製品についてもっと知ってもらうために、様々なメンテナンス会社
にもシンドラー社でのトレーニングを受けられるようにしたい」(シンドラー・エレベータ ケン・スミス社長)
・事故後、9日目の会見になったことについて、「警察の捜査に協力してきたが、良くない対応だった」と非を認めたが、同様のトラブルの数な
どについては明
らかにせず。
・「シンドラー・グループでは死傷事故の件数は公表していません」(シ
ンドラー・マネージメント ローランド・ヘス氏)
・開始から2時間半、会見を終えようとするが、記者から厳しい声「本当に謝罪する気持ちと説明責任があると思うなら、なぜ打ち切るのか?」
・通訳を交えた会見は3時間半。当初、亡くなった高校生に対する謝罪の言葉などはなく、そのことを問われると以下のようにヘス氏は答える。
・「これから未来がある若い人の悲しい死に対して、非常に申し訳なく思っています」(シンドラー・マネージメント ローランド・ヘス氏)
(以上、TBS)
・「死亡事故の七、八割が閉まったドアを無理やり開けて落ちたなどの人為ミスによるもので、残りはメンテナンス
中のもの」(しんぶん赤旗)
・ヘス氏「今週中に国交省と警察当局に出向いて我々の立場を説明するとと
もにいろいろな情報交換を行いたい」(日経)
[同業他社(東芝エレベータ)の対応]
・エレベーター
メーカー国内3位の東芝エレベータは8日、求めのあった顧客に対する臨時の無料点検を始めた。
→必要な保守・点 検を契約料金の範囲でおこなう「フルメンテナンス契約」を結んでいない顧 客でも無料点検(以上、朝 日新聞)。
[東京都による調査]
・都は8日、
→131件の内訳は、利用者のいたずらや扉の溝への異物混入で停止するなどした「乗り方不良、管理不良」が
55件。地震や大雨で停止した「自 然災害等」が45件。ヒューズ溶断やブレーキ調整不足などの 「機器不良」が31件。
→利用者が閉じこめられたケースは 8件あった。うち2件はスイッチ内にゴミが詰まるなどしてお り、残り6件は子どもが跳びはねるなどしたため
だったという
→都は、「他社製
のエレベーターでも起こりうる内容で、都営、公社住宅についてはシンドラー社製が特に危険だとは言えない」と説明(以上、朝日新聞)。
[
・
→設置工事についての指名競争入札は五月十二日にあり、同社は参加十四社の中で最も安い千二百六十万円で落札。
→区は事故後の今月七日、「安全性などに問題はないのか」と同社に電話で
説明を求めるも「死亡事故などの対応で手が離せない」(以上、東京新聞)。
[事故率は4.4倍]
・
・他社製エレベーターと比べると発生率は約4.4倍になり、 市は「極めて高い割合で異常が起きていることが裏付けられた」としている(朝日新 聞)。
■事故概要(事
故発生:2006年6月3日)
[事故現場]
・
・マンションの8階までは区立障害保健福祉センターなどが入り、
9、10階が障害者用住宅、11階以上が区民向け一般住宅(以上、東京新聞)。
[発
生状況]
・6月3日午後7時20分
ごろ
→高校生は自転車を押してエレベーターに乗り、後
ろ向きに降りようとしたところドアが閉まり突然上昇、
高校生はドアの上部に押し付けられ全身圧迫などで間もなく死亡。
→女性(57)も
閉じ込められたが、救出され
けが はなし。女 性の証言「エレベーターが勝手に上昇した」。
→警視庁捜査一課と警視庁三田署がエレベーターの構造や保守管理に問題が
あった可能性があるとみて業
務上過失致死事件の疑いで捜査開始(以上、東京新聞)。
[救出後の異常動作]
・事故の通報を受 けて駆けつけたメンテナンス会社社員は、屋上の機械室に向か い、主電源を切断
・エレベーターは電源を切るとブレーキが自動的にかかってその場にとどまるが、社員はさらにかご部分を下げる必要があると考え、ブレーキ
を解除し、手動でワイヤを巻き戻してかごを下げようと試みた。
・しかし重みで動かせなかったため断念し、ブレーキを再びかけた。
・その後、東京消防庁のレスキュー隊がワイヤの巻き上げ機が動かないようにロープで固定し、男子生徒が挟まれたエレベーターの床と
12階の天井の間を器具で押し広げて救出した。
・救出後に隊員が巻き上げ機のロープを外すと、ブレーキがかかっていたにも
かかわらずエレベーターは上昇を始め、徐々に加速して天井
近くに衝突した。 (以上、朝日新聞)
[エレベーター]
・エレベーターは「シンドラーエレ ベータ」(本部スイス、日本本社は
・エレベーターは1997年製の左右に開くドアで28人乗り。開口部は高さ約2・4メートル、横約2メートルの 大きさ(東京新聞)。
・建築基準法の規定ではエレべーターは扉が完全に閉まらないと動かな
いことになっている(東京新聞)。
・一般競争入札で
エレベーターの管理業務は委託(東京新聞)。
・保
守管理はこの3年間に3社が入れ替わっていた
(読売新聞)。
→事故機は1998年稼働。当初は製造元のシンドラーエレベータが保守も担当した。
→04年度はシンドラー社が落札したが、05年度は独立系の日本電力サービス、06年度は同様に独立系のエス・イー・シーエレベーターが請
け負った(東
京新聞)。
→04年度シンドラー社が347万円。05年度の日本電力サービスは158万円、
06年度のエス・イー・シーエレベーターは115万円で落札していた。
→シンドラー社が随意契約で請け負った03年度の契約額は446万円。メンテナンス
価格は、03年度から3年で約4分の1になったことになる
(毎日新聞)
・昨年度の管理会社によると、月二回の定期点検に加え、「扉が開かない」
「異音がした」などとして
緊急の点検が十回ほどあった(東京新聞)。
・昨年度の管理会社によると、「港
区住宅公社から業務の委託を受けた際、過去のトラブルについてなんら説明はなかった」(東京新聞)。
・同住宅のエレベーターでは当時からトラブルが頻発していたが、多くはメンテナン ス会社に引き継がれていなかった(朝日新 聞)。
・「エス・イー・シーエレベーター」は今年4月から管理業務を請け
負っていたが、計4回の点検では異常はなかった(東京新聞)。
・平成16年11月には地下1階で扉が開かないト ラブルが発生、シンドラー社が区に調査報告書を提出していた(東京新聞) 。
[住民による証言]
・複数住民が1年ほど前から異常停止などのトラブ
ルを経験(東京新聞)。
・「降りようとしたら、突然ガクッとエレベーターが三十センチほど
落ちたことがあった」(以上、東京新聞)。
■
[
・6月4日、
・住民が利用する2機のエレベーターで平成15年
12月以降、「異音がする」「段差が生じている」など、約20件の不具合が生じていたことを明らかにした(東京新聞)。
・昨年7月23日、
・今年1月の住民
説明会の席上で、住民側から訴えが寄せられた(東京新聞)。
・
・公社は、保守管理会社に修理を依頼する一方、区には一度も報告していなかった(読売新聞)。
・公社が故障件数をまとめたのも事故が起きてからで、公社事務局長は「これほどトラブルが多いとは思わなかった。安易な管理体制だった」と
謝罪(読売新聞)。
・6月5日、
■
[住民説明会 2006年6月4日
(事故翌日)]
・6月4日午後、
・区環境街づくり支援部長、同公社事務局長
ら四人が、過去の不具合例や事故を説明。
・原因や再発防止策を尋ねても行政側は明確な回答を示せず(東京新
聞)。
・「保守管理業者が毎年変わるが、情報は引き継がれているのか」といった質問も出るが回答に窮す(東京新聞)。
・その後、住民の提案で、区と公社と住民の各代表者が、事故
原因や今後の再発防止などを探るグループを結成(東
京新聞)。
・6月5日も住民説明会
を開催。当分の間、毎日説明会を
行い、情報を提供すると約束(産経新聞)。
・6月5日の住民説明会
には武井雅昭区長も出席。精神的な
ショックを与えたことや情報提供の不手際について、改めて謝罪(産経新聞)。
・管理会社を含めた区の監督責任を問う意見に対し、区側は「重く受け止めている」(産経新 聞)。
[エレベーター交換へ]
・
→ 区と同公社
によると、予算は4億−5億円、事故のあった5号機と隣の4号機の交換には最短で8カ月程度かかる見込み(以上、東京新聞)。
[事故調査委員会設置]
・9日、
[住
宅公社廃止検討]
・
・「指定管理者」として区営住宅など20の区有施設の管理を任されていたが、今回の事故ですべて取り消されることが決まっており、「存立理
由がないと判断
した」(区幹部)。
・公社は区が100%出資して95年に創立。今後は区の直営に戻してメンテナンス業務などを個別に外部団体に委託するか、公社に代わる指定
管理者を区が公
募して決める。早くても来年度からの見通し(以上、朝日新聞)。
・武井区長は「指定解除後の公社の形態、運営についても考えていく。外郭
団体のあり方を検討し始めた中で、事故も大きな要素になると思う」
とし、公社の再編示唆。
・区都市計画課も、公社による管理を「指定期限の三年間で検討しようとい
う矢先の事故だった」とし、「指定取り消しとなれば、さらに財団と
して存続させる必要性が問われることになるだろう」(東京新聞)。
[明るみになる事実]
→
・区は今後、財団法人日本建築設備・昇降機センターに、事故のあったエレ
ベーターと同機種のコンピューターソフトの調査を依頼する方向。
・
→同マンションを
含む公共住宅の管理運営について今春、指定管理者制度を導入。「公募」ではなく、以前から事業を受託していた同公社を、三年間を期限
に「特命」で選定していた(以上、朝日新聞)。
[その後のシティハイツ竹芝]
・
→週明けには、事故機以外の一基の稼働を停止。区は各階に24時間態勢で職
員を配置、階段を使う高齢者の荷物を持つなどの手伝い。交換には1基につき約半年(以上、読売新聞)。
・12日、東京・
・マンション(23階建て)では、事故後唯一稼働していた事故機の隣のエレベーターが第三者機関による点検のため停止。
・点検は16日までの予定で、この間、住民の移動手段は階段だけとなる。
・同区は既に各階にごみ置き場を設置。新聞の各戸配布を業者に依頼するなどした。住民も停止前に食料を買いだめするなどの自衛策を取った
(以上、日刊ス ポーツ
■事故の拡大・各自治体の対応
[東工大のシンドラーエレベータ社製エレベーター:mixiが
発端]
・東京工業大すずかけ台キャンパス(
→原 因についてシンドラー社は「扉にごみが
挟まっていた」「使い方に問題があ る」と 同大に報告、その後も故障は続く(中
日新聞)。
→同大が修理を依 頼した不具合のうち、これまでに同社から完了報告があったのは14件、残る 複数件についてはまだ報告がない(河
北新報)。
→東 工大施設総合企画課長は同社に対し、平日の昼間に技術者が同乗することや、徹底した原因究
明を申し入れ(東京新聞)。
参考:東工大キャンパスに も 「危ない」エレベーター(ジャパ
ン・インフォメーション・ネットワーク・ビジネス・ニュース)
参考:シンドラー騒動拡大の一途(ジャパ
ン・インフォメーション・ネットワーク・ビジネス・ニュース)
[全国各地でのシンドラーエレベータ社製エレベーター]
・05年11月
・06年4月長 崎県
→同 社は、エレベーターが各階に着いたことを感知する装置の取り付けミスがあり、これ
が事故原因だったことを認めて修理。
→女性にけがはなかったが、精神的なショックを受 け、いまも通院(以上、朝日新聞)。
・
・さいたま新都心合同庁舎でも、同社製のエレベーターでドアが開閉できな
いなどのトラ
ブルが、過去5年間で4件発生(朝日新聞)。
・
・シンドラーエレベータ社製のエレベーターのトラブルが、東京都内の都民住宅などで昨年4月から今年2月までに、軽微なものも含めると計
136件発生(西
日本新聞)。
・
・
・シ ンドラー社エレベーター、閉じ
こめ・急降下各地で(朝日新聞)。
・
・沖縄都市モノレール
→沖 縄県土木建築部は8日、ゴム製の「ドア駆動ベルト」が切れたことが原因、と発表(読売新聞)。
→沖
縄都市モノレール社は五日から全十五駅でエレベーターの緊急点検を開始していた(沖縄タイムス)。
・愛知県白壁庁舎では2004年11月、エレベーターの5階の扉が開いたままの状態で降下 するトラブル(読売新聞)。
・
・市営地下鉄
・昨年7月、
・
・
→
・鹿児島県・種子島にある宇宙航空研究開発機構の種子島宇宙センターで、シンドラーエレ
ベータ社製のエレベーターのドアが閉まらないなどのトラブル(東
京新聞)。
・
→異
常停止20件、扉の開閉異常10件、停止位置がずれる着床位置異常13件、音や照明などの異常が6件(朝日新聞)。
→今年4月下旬には職員1人を閉じ込めたまま約20分にわ
たり、1―8階を上下する事故もあった(西日本新聞)。
→同社が保守点検を続けてきたが、1階から地下1階に下りる際に衝撃音が響
き、エレベーターが下降しないまま5分間停止した後、2階に上昇して扉が開いたり、3階の床から1.5メートル下にずれて止まり、3人が36分間閉じこめ
られたりしたケースも(朝日新聞)。
・
→エ
レベーターの内側の扉の部品が外れて扉が閉まらなくなり、その影響でヒューズも飛んでいた(読売新聞)。
・ 「シ ンドラーエレベータ」製のエレベーターが4件のトラブルを起こした
→同社が委託業者を通じて、「制御盤に誤作動があった」と 文書で回答(読売新聞) 。
・札幌医大は10日、設置されているシンドラー社製エレベーター2基の緊
急点検を実施。点検では異常はなかった。
→これまでにドア
に小石やゴミが挟まり開閉できなくなったりするトラブルが19件。2件は、エレベーターが床からずれたためにドアが開かず、利用者が約20分間閉じ込めら
れた(以上、日刊スポーツ)。
[行政の対応:静岡県・
・5日、静 岡県は県営団地の管理を委託している県住宅供給公 社に2年以内
のエレベーターの故障やトラブルについて調査するように指示(静岡新聞)。
・5日、
・5日、
・国土交通省は、全国の都道府県に対しシンドラー社製のエレベーターを緊急
点検するよう指示(TBS)。
■事故原因・捜査状況
[事故直後の様子]
・3日、救急隊が、高校生を救出した直後、電源スイッチが切れていたにもかかわらず、異常なスピードで最上階まで急上昇し、天井
に衝突 (日経)。
→救助後、電源を切断するとエレベーターが「ファイナルリ
ミット」と呼ばれる限界点まで急上昇し停止。通常は電源供給が止まると動か ない(神
戸新聞)。
→衝撃で8 本あるワイヤのうち3本が滑車から外れた。こうした急上昇は
「突き上げ」と呼ばれ、発生はきわめて少ない(朝日新聞)。
[エレベーター業界の閉鎖体質]
・メーカーと保守業者が「商売敵」同士 で、必要な情報が共有されない
→メーカーOB「(専業保守
業者の)参入が相次ぎ、点検の単価が大幅に下がった。安ければいいという客も多く、仕事は減った」
→大手メーカー関 係者「(点検の手順などを示したマニュアルを)保守業者が金を積
んでも渡さない」
→沖縄県内の保守 業者「かつては部品さえ調達できなかった。業界はかなり閉鎖的
だ」。
このため、作業を手探りで進めるか、 独自ルートでマニュアルを入手するしかない。(以上、沖縄タイムス)
[事故責任/引
継ぎ問題]
・公社「過去の問
題は業者間で引き継がれるべきだ」。保守管
理会社「前任の業者から 連絡はなく、すべてのトラブルを知る公社からも引き継ぎはなかった」。
→保守管理「エ ス・イー・シーエレベーター」は事情聴取に「保守管理に問題はな
い」「我々 は最近、メンテナンスを始めたばかり」「今回の事故はメーカーの責任のはずだ」
→製造元「シンド ラーエレベータ」は7日「2004年度まで同社が保守管理を請け
負っていた ものの、その後は14か月以上、保守に
はかかわっていなかった」
→8日にはスイス 本社「エレベーター業界での死亡事故は不適切な保守点検か、乗客
による危険 な行為が主因」との声
明
・区住宅公社は事故直後、業務日報を調べた結果として、03年12月から事故機を含む2基で19件の故障や苦情を確認したと発表。
→事故後の住民説
明会で、ほかにもトラブルが起きていたと住民側から指摘され、9日になって03年4月以降のトラブルが計43件、重大事故も10件に上ることを明らかに。
(以上、読売新聞)
[事故原因捜査状況]
・5 日、安全装置が作動しなかった可能性が高いこ
とが、警視庁捜査1課と三田署の調べでわかった(読売新聞) 。
・5日、ブレーキパッドに異
常はな かったことが分かった。警視庁捜査
1課は制御盤に何らかの異常があった 可能性が高いとみて、事故原因の解明を進める (日経)。
・7日、警視庁はエレベーターの「ソフト」に
問題があったとの疑いを強めており、製造元などへの家宅捜索は不可欠と判断(産経新 聞)。
・7日、警視庁捜査1課は、同住宅で事故機を使った再現実験。誤っ た電気信号が制御盤に流れた可能性が高いとみている(読売新聞) 。
→エレベーターのドアには、開閉を感知する安全装置の設置が義務付けられており、停止階から昇降する際は、ドアの安全装置
から閉じたことを確認する電気信号
を制御盤が受けてブレーキを解除する(日経)
・7日、警視庁と
三田署は、製造元の「シンドラーエレベータ」のスイス本部
から、同型のブレーキ部品を取り寄せて事故機と交換、再現実験を行う方針を発表(東 京新聞)。
・7日夕、警視庁
は
→作業マニュアル や不具合報告書、業務日誌、契約書などの書類約150点を押収(読
売新聞) 。
・8日、警視庁捜査1課の調べで制 御盤のコンピューターや機械室のモーター、ブレーキなどに外形的な破損は見当たらないこと
が分かった(神 戸新聞)。
・8日、捜査1課
は、ソフトや電気回路をテストし、機械類を分解してブレーキパッドなど細部の部品を確認する(東
京新聞)。
・制御盤に加え、
エレベーターのかごを固定する役割のブレー
キにも不具合があった可能性(TBS)。
・捜査1課が事故機のブレーキ部分を調べた
ところ、本来付着してはならない油が付いていた
ことが分かった。近くのワイヤから飛んだ可能性(朝日新聞)。
・9日、警視庁の調べで、エレベーターのかごを上下させるワイヤーの動きを止めるブレーキパッドが磨耗し、劣化している可能性(TBS)。
→ブレーキパッドは一定期間、使われると、取り換 えを行うなどの保
守・管理が必要(TBS)。
・9日、警視庁は
メーカー、管理会社、公社の3者
間で不具合情報の共有が不十分だったことが事故につながった疑いもあるとみて、関係者から事情聴取
・管理会社「エス・イー・シーエレベーター」(
・警視庁は10日午前、事故で破損した一部の部品をシンドラー社から取り寄せ、事故現場で発生時と同じ状況を再現する作業。
・2005年度に保守管理をしていた「日本電力サービス」(
→この時、シンド ラー社は日本電力サービスに「制御盤とエレベーターをつ
なぐコードの断線が原因」と説明。
→この故障につい て、公社は8日、「トラブルがあった記録はない」としていたが、9日の会見では一転、「失念していた。事実はあった」とずさんな説明。
・警視庁捜査1課は10日、製造元の「シンドラーエレベータ」本部がある
スイスから取り寄せたブレーキ部品に交換し、
事故機を1階に下ろし、かご内部や周辺の機械類などを調べる。
→コンピューター ソフトや電気回路の異常のほか、ブレーキや安全装置などの機械類内部の不具合が複合して事故を引き起こした可能性が
あり、捜査1課は今後、エレベーターを作動させて再現実験も行う方針。
→調べなどによる と、事故が起きた5号機のブレーキパッドは4号機に比べすり減っ
ていた。
→本来は付着して
はいけない油がブレーキ部分に付いていたことが分かっ
た。(以上、朝日新聞)。
・警視庁捜査1課は12日、天井付近に衝突して止まっていた事故機を、事
故のあった12階まで手動で引き下げてドアの周囲などを検証したほ
か、機械室の制御盤の主電源を入れて通電状況なども調べた。
→同課によると、この日の検証では、事故 に直接つながる目立った破損や異常は見当たらなかったという(読売新聞) 。
[閣僚・要人発言・その他の動き]
・9日、沓掛哲男
国家公安委員長は閣議後の記者会見で「十分原因を究明し、的確な対応を
取っていくことが必要だ」(東 京新聞)。
・9日、北側一雄国土交通相は閣議後の記者会見で、「不具合情報が国や地方自治体で
しっ かり共有される態勢をつくる必要がある」(東
京新聞)。
→9日、国土交通省はすべての政府機関の建物について、「シンドラーエレベータ」以
外の エレベーターについても、過去のトラブル調査と緊急点検
を行うよう各省庁に依頼(読売新聞) 。
→死亡事故のあったシンドラーエレベータ社製と他社製のト ラブルの頻度の差を検証(朝日新聞)。
・9日、石原慎太
郎東 京都知事は9日の定例会見で、シンドラー社のエレベーターについて、「明らかに欠陥商品。事
故が相次いでいる会社として無責任だ」と強く批判(読売新聞) 。
・北側一雄国土交通相は13日
の閣議後の記者会見で、シンドラー
グループ全体のエレベーター事業最高責任者、ローランド・ヘス氏や日本法人のケン・スミス社長から近く事情を聴く考えを明らかにした(日経)。
■エレベーター関連サイト
・はるかの毎日!昇り降 り!!:
04 エレベータ事故報道〜各種エレベーター事故に関して
・(社)日本エレベータ 協 会〜トピックス内に今回の事故に関する見解
・ウィ キペディ ア〜エレベータの構造など
・NPO集住センター〜
エレ
ベーター点検のカラクリ
■ためになるサイト
・「ハインリッヒの法則」 (西尾レントオール)
・松下電器産業の危機管理実例(日
経BP)
・ヒゲ記者VSJR西日本顛末(神戸新聞)
・下村健一の「眼のツケドコロ」(TBS)